11/21/2017

壁画アート (mural)

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壁画アート (mural) 

サンフランシスコといえば、ビクトリアンハウスやケーブルカーやクラムチャウダーとか色々名物があるが、壁画がやたらと多い。それを撮った本もたくさん出ている。壁画は公共のビル、アパートのビルの壁、店舗などの巨大なものから、個人の家の前といった小さいものまである。私はサンフランシスコに来るまで mural (ミューラル=壁画)という言葉を知らなかったが、友達が壁画を題材に英語のエッセイを書かないといけない、と言っていたのをきっかけに一緒に見に言って知ることになる。芸大の美術学科でも何年か前から壁画の授業があって、そこここに学生の描いた絵もある。サンフランシスコの街中で壁画は見られるが、やはりミッション地区は一番多いと思う。NPOで壁画アーチストが運営するプレシタアイズ (Precita Eyes Mural Arts & Visitor Center) という場所がミッション地区にあり、観光客相手に壁画を案内したり、壁画の注文を請け負ったりしていて、壁画アーチストと街を結ぶ働きをしている。まだまだ見てない壁画があり、探して回るのも面白い。

 一番のお気に入りは、San Francisco Art Instituteという芸大の中と、コイトタワーという火の見櫓の1階にある、ディエゴ・リベラの壁画。歴史があり、テンペラという絵の具で書かれている。構図も内容もストーリー性があり、カリフォルニアや、ベイエリア周辺の歴史が描かれている。建物のくぼみや窓を利用して立体的に描かれているのも彼ならではのテクニックだ。


 それに反して、無名のアーチストや学生が描いているものも沢山ある。ミッション地区は以前は危ないところとされていて、路地裏に描いてあるグラフィティを消して、若いアーチストが壁画を描いているところがいくつかある。その中でも有名なのはミッション通り沿いの17と18ストリートの間のクラリオン アレー (Clarion Alley)という路地。最近は観光客にも知れ渡ってアジア人からヨーローッパ人の観光客も見かけた。そこに住んでいる住民でアーチストの人がいて、路地側に面しているガレージをアトリエにして、自分の作品を飾ったり、ポストカードを売ったりしていた。彼らはもう何十年もそこに住んでいるようだが、「ミッション地区の地価が上がってしまって、引っ越しもできない。今は月2000ドルでは済まないよ。」と言っていたので、びっくりした。私がシェアーして住んでいた頃2001年ぐらいの頃は、月3−4万のアパートもあった。そこの壁画はどちらかというとポップアートというか現代アート的な感じのが多かった。そこを取り仕切っている男性がいて、話を聞いてみた。「プレシタアイズと知り合いなのか?」、と。「プレシタアイズに習った部分はあるが、自分達でやっている。」と言っていた。男性一人で描いていたが、側に葉っぱを吸っている友人らしいごつい黒人男性がいて、ちょっと長話はためらわれた。多分プロジェクトがあって、他のアーチストも募って、古いのを消して新しいのを描いているので、いつ来ても違うのが見れる。そうやって、観光客がひっきりなしに来ることで危ない路地も安全な場所になる。日本では逆に壁画が悪者扱いされて、絵の内容によっては子供の親が教育委員会などに通報することもある。サンフランシスコでは逆で、アートが街中にあることで安全な社会を作ろうとしている。学校の中にも子供たちが絵を描いているところもあり、共働きやシングルペアレントの子供が壁画を描いたりと、非行を防ぐプロジェクトもある。

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