12/26/2015

レジデンスホテルの住人

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            レジデンスホテルの住人


 アパートに住むまでの何ヶ月かレジデンスホテルに住んでいた。留学生や短期旅行者以外には、他州から移り住んで、結果的にアパートに引っ越さないで、ホテルにずっと住んでいるアメリカ人達もいた。困ったのは、廊下のトイレを他人とシェアーした時のこと。夜なんか特に、用を足そうとしたら、便器の中にタバコが捨ててあって、詰まりそうになったり、個室の中にドラッグの匂いを残して行く人がいたことだ。経験のあるメキシコ人の連れ、(この匂いは、なんという葉っぱの)、とか教えたくれた。勿論自分が吸うわけではないが、毎回いろんな匂いがするので、どれがどの葉っぱの匂いか、見分けがつくところまでになってしまった。ある限られた人だと思うが、夜中に仕事から帰ってきて、寝る前にシャワーを浴びてトイレに行ってひと吸いしてから眠りにつくのだろうか。比較的安かったとはいえ、ホテル暮らしとは言っても環境は良くない。私がいたのは2001年の話だが、今でも同ようなところはあると思う。やはりそういう意味でも気持ち良く住むには、自分のアパート、または自分が選んだルームメイトとシェアルーム、シェアハウスするのがいい。

 たまにレジデンスホテル内で運良く気が合う人に出会うことがある。当時写真を習っていて、ホテルで知り合った人にその話をすると、自分が制作している商品を売り込みたいので、写真を撮って欲しいと頼まれた。「どんな仕事をしているの?」「ゲームデザイン」と言って一度その人の部屋に連れて行ってもらい、仕事に使っているコンピューターやゲームの箱を見せてもらう。「これの写真を撮って欲しい。」とゲームの箱を見せてもらい、私の学校のスケジュールと合わせて、日にちを決め、ホテルの屋上で撮影会をすることになった。(当時はまだフィルムカメラの時代だったが)フィルムを2本ほど買ってきて、屋上に椅子を置いて、その上にゲームの箱を置いて、自然光で撮影をした。勉強したてだからと、実質の経費しか頂かなかったが、いい経験をさせてもらった。日本では、同じアパートに住んでいたとしてもなかなか交流は持てないし、話す機会もないだろう。ゲーム関係の仕事の人だったので、日本のゲーム業界や日本文化のことについても興味があったのかも知れない。
 


 また、2009年、今は閉館してしまった、ミッション地区の「ホテルミラベル」、に3ヶ月ほど滞在していた時には、ホテルのスタッフのゲイの男性と仲良くなった。カストロ地区にある、映画にもなった、ゲイで公民権運動をしたハービ・ミルク前市長のTシャツやレインボーデザインのグッズが売っている店(エイズ支援をしているNPO系のお土産やさん)や、ハードコア系イベントについて、ガイドブックにも載っていないディープなところを教えてもらった。「私は仕事があるから、行って写真を撮ったら見せてちょうだい。ホテルのコンピューターに残しておきたいの。」と頼まれたので、教えてもらったところに行き、写真を撮ってきて見せて、欲しいのがあったらあげた。Folsom Street Fair だったと思うが、2、3ブロックの狭いところにボンテージや裸のお兄さん、お姉さんがひしめいて踊っていて、どこを見ていいのか、何を撮ったらトラブルにならないのかちょっとヒヤヒヤするイベントで、目のやり場に困ってその熱気で疲れてしまったが、日中に堂々と出来るところは他にはないと思う。お客とスタッフという以上に、いろんな話をしてくれて好感が持てた。彼もホテル内に住んでいたが、家庭の事情か何かで突然どこかに行ってしまった。旅での出会いは一期一会だが会った人や経験は良くも悪くも印象深く今でも覚えている。

12/22/2015

長期滞在者用ホテル

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長期滞在者用ホテル

 最近はairbnbなどの民泊も流行っているが、長期の宿泊は、サンフランシスコにはレジデンスクラブというホテルが長期滞在者用にある。1週間以上から泊まれて、1週間単位、月単位で家賃を払うようになっている。学生など、長期で泊まる場合は、アパートと同じで、1ヶ月代分のデポジットがいる。(前金) 大抵古い建物の中を改装して作られており、大理石の階段を上がって入り口を抜けると受付ロビーがあり、廊下には部屋に入るドアとトイレやシャワールームがあるドアがある。奥には、キッチンがあり、宿泊者が共同で食事をするようになっている。大抵食事時間が決まっていて、宿泊費は食事込みで、その時間内に帰宅して他の宿泊客と一緒に食べる。食堂で他の部屋の知り合いが出来ることがあり、交流場所にもなっている。部屋は、1人部屋、2人シェアー部屋、バスあり、バス無し、(バスはトイレ付き風呂のこと)があり、それによって値段が変わってくる。バス無しの部屋の客は、廊下にあるトイレとシャワールームを他の人とシェアーして使う。人が使っている時があるので、少し不便だがバスありより安いので大抵バス無しに住んでいた。ホテルによって4階建てから6階建て位の高さがあるが、上の階も、同じような廊下に部屋の作りになっている。エレベーターは古いタイプで2重ドアのもの。トランクや大きい荷物は載せづらい。アパートと違うところは、ホテルなので、市内案内の資料があったり、ホテルのスタッフの運営による市内ウォーキングツアーがあったり、屋内の映画鑑賞会や飲み会があったりする。滞在中宿泊者間の交流を図って、居心地よく過ごせるように考えられている。ホテルが運営スタッフを雇っている場合もあれば、長期に住んでいる人がアルバイトとして雇ってもらう場合もある。その分家賃をまけてもらえるので、住むところにこだわらなければ長期でバイトしながら住んでいる人もいる。もちろんホテルで食事するか、ツアーに参加するかは個人の自由だ。仕事や学校で忙しくて余裕のない人は、ツアーや行事に参加しない人も多い。ただ、アパートに一人暮らしをしてしまうと、サンフランシスコに来たての時は知り合いがいなかったりするので、スタートアップにレジデンスクラブを選んで、スタッフや他の住人に色々教えてもらったり、知り合いを作るのにいいと思う。


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