12/26/2015

レジデンスホテルの住人

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            レジデンスホテルの住人


 アパートに住むまでの何ヶ月かレジデンスホテルに住んでいた。留学生や短期旅行者以外には、他州から移り住んで、結果的にアパートに引っ越さないで、ホテルにずっと住んでいるアメリカ人達もいた。困ったのは、廊下のトイレを他人とシェアーした時のこと。夜なんか特に、用を足そうとしたら、便器の中にタバコが捨ててあって、詰まりそうになったり、個室の中にドラッグの匂いを残して行く人がいたことだ。経験のあるメキシコ人の連れ、(この匂いは、なんという葉っぱの)、とか教えたくれた。勿論自分が吸うわけではないが、毎回いろんな匂いがするので、どれがどの葉っぱの匂いか、見分けがつくところまでになってしまった。ある限られた人だと思うが、夜中に仕事から帰ってきて、寝る前にシャワーを浴びてトイレに行ってひと吸いしてから眠りにつくのだろうか。比較的安かったとはいえ、ホテル暮らしとは言っても環境は良くない。私がいたのは2001年の話だが、今でも同ようなところはあると思う。やはりそういう意味でも気持ち良く住むには、自分のアパート、または自分が選んだルームメイトとシェアルーム、シェアハウスするのがいい。

 たまにレジデンスホテル内で運良く気が合う人に出会うことがある。当時写真を習っていて、ホテルで知り合った人にその話をすると、自分が制作している商品を売り込みたいので、写真を撮って欲しいと頼まれた。「どんな仕事をしているの?」「ゲームデザイン」と言って一度その人の部屋に連れて行ってもらい、仕事に使っているコンピューターやゲームの箱を見せてもらう。「これの写真を撮って欲しい。」とゲームの箱を見せてもらい、私の学校のスケジュールと合わせて、日にちを決め、ホテルの屋上で撮影会をすることになった。(当時はまだフィルムカメラの時代だったが)フィルムを2本ほど買ってきて、屋上に椅子を置いて、その上にゲームの箱を置いて、自然光で撮影をした。勉強したてだからと、実質の経費しか頂かなかったが、いい経験をさせてもらった。日本では、同じアパートに住んでいたとしてもなかなか交流は持てないし、話す機会もないだろう。ゲーム関係の仕事の人だったので、日本のゲーム業界や日本文化のことについても興味があったのかも知れない。
 


 また、2009年、今は閉館してしまった、ミッション地区の「ホテルミラベル」、に3ヶ月ほど滞在していた時には、ホテルのスタッフのゲイの男性と仲良くなった。カストロ地区にある、映画にもなった、ゲイで公民権運動をしたハービ・ミルク前市長のTシャツやレインボーデザインのグッズが売っている店(エイズ支援をしているNPO系のお土産やさん)や、ハードコア系イベントについて、ガイドブックにも載っていないディープなところを教えてもらった。「私は仕事があるから、行って写真を撮ったら見せてちょうだい。ホテルのコンピューターに残しておきたいの。」と頼まれたので、教えてもらったところに行き、写真を撮ってきて見せて、欲しいのがあったらあげた。Folsom Street Fair だったと思うが、2、3ブロックの狭いところにボンテージや裸のお兄さん、お姉さんがひしめいて踊っていて、どこを見ていいのか、何を撮ったらトラブルにならないのかちょっとヒヤヒヤするイベントで、目のやり場に困ってその熱気で疲れてしまったが、日中に堂々と出来るところは他にはないと思う。お客とスタッフという以上に、いろんな話をしてくれて好感が持てた。彼もホテル内に住んでいたが、家庭の事情か何かで突然どこかに行ってしまった。旅での出会いは一期一会だが会った人や経験は良くも悪くも印象深く今でも覚えている。

12/22/2015

長期滞在者用ホテル

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長期滞在者用ホテル

 最近はairbnbなどの民泊も流行っているが、長期の宿泊は、サンフランシスコにはレジデンスクラブというホテルが長期滞在者用にある。1週間以上から泊まれて、1週間単位、月単位で家賃を払うようになっている。学生など、長期で泊まる場合は、アパートと同じで、1ヶ月代分のデポジットがいる。(前金) 大抵古い建物の中を改装して作られており、大理石の階段を上がって入り口を抜けると受付ロビーがあり、廊下には部屋に入るドアとトイレやシャワールームがあるドアがある。奥には、キッチンがあり、宿泊者が共同で食事をするようになっている。大抵食事時間が決まっていて、宿泊費は食事込みで、その時間内に帰宅して他の宿泊客と一緒に食べる。食堂で他の部屋の知り合いが出来ることがあり、交流場所にもなっている。部屋は、1人部屋、2人シェアー部屋、バスあり、バス無し、(バスはトイレ付き風呂のこと)があり、それによって値段が変わってくる。バス無しの部屋の客は、廊下にあるトイレとシャワールームを他の人とシェアーして使う。人が使っている時があるので、少し不便だがバスありより安いので大抵バス無しに住んでいた。ホテルによって4階建てから6階建て位の高さがあるが、上の階も、同じような廊下に部屋の作りになっている。エレベーターは古いタイプで2重ドアのもの。トランクや大きい荷物は載せづらい。アパートと違うところは、ホテルなので、市内案内の資料があったり、ホテルのスタッフの運営による市内ウォーキングツアーがあったり、屋内の映画鑑賞会や飲み会があったりする。滞在中宿泊者間の交流を図って、居心地よく過ごせるように考えられている。ホテルが運営スタッフを雇っている場合もあれば、長期に住んでいる人がアルバイトとして雇ってもらう場合もある。その分家賃をまけてもらえるので、住むところにこだわらなければ長期でバイトしながら住んでいる人もいる。もちろんホテルで食事するか、ツアーに参加するかは個人の自由だ。仕事や学校で忙しくて余裕のない人は、ツアーや行事に参加しない人も多い。ただ、アパートに一人暮らしをしてしまうと、サンフランシスコに来たての時は知り合いがいなかったりするので、スタートアップにレジデンスクラブを選んで、スタッフや他の住人に色々教えてもらったり、知り合いを作るのにいいと思う。


10/29/2015

2008年以降の住宅事情 (San Francisco)

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2008年以降の住宅事情
 
 サンフランシスコ市内でも、ダウンタウンはすごく家賃が高いため、ほとんどがシェアハウス、シェアルームをしている。日本の大都市でシャアハウスやウーバーのようなシェアビジネスが定着しないこと、規制が厳しすぎることを本当に残念に思う。シェアハウスをしているローカルの住人や短期滞在の学生は、市内で比較的家賃が安いゴールデンゲートパーク付近や、州立大の付近に多く住んでいる。魅力的な街なので、世界中から人が集まって来るため、年々家賃が高騰している。最近は治安が悪くて家賃が安いと思われていたミッション地区も、ネットビジネスの好景気か、再開発がかなり進んでいる。オシャレな店も増えて、市内一家賃が高い場所とさえ言われている。(ミッション地区に住んでいるアーチストに聞くと、ワンルームで月$2000 -3000するそうだ!以前は$400-600でも借りられる部屋があった。)そのため、シェアハウスはどこでも当たり前だし、ホテルの値段も上がり、馴染みの長期滞在者用の宿は、閉鎖してしまって、オーナーとはコンタクトが取れなくなっていた。そのホテルはリノベーションされていて、一階がオシャレなブティックになってしまっていた。多数の貧しい人達が高い家賃について行けず、サンフランシスコ市街から出て行った。レントコントロール(注釈1)で昔の家賃のままで住み続けている人達は、アパートが古くなっても、我慢して頑張って住み続けている。新しいマンションによそから人が移り住んで、以前から知っている地区でも住民がかなり入れ替わってしまっている。馴染みの店に久々に行ったが、店員が変わってしまっていて、場所によっては愛想の悪い対応をされたことがあった。そうなると懐かしさも半減する。大手スーパーやチェーン店などもつぶれて違う店になっていた。例えばカラフーズ(Cala Foods)のあったところは、セレクトされたオーガニックの食料品を販売している、トレーダージョーズ(Trader Joe’s)に変わっていて、中流層の白人やアジア系の人が、比較的多く買いに来ていた。最近ではオーガニックやリサイクルを売りにした店やアーチストの雑貨を売る店も増えていて、日本のガイドブックや特集本などにものっている。エコブームもあってか、自転車屋も増えている。物価が高いので、流行りの店ばかり行けないが、またサンフランシスコに滞在して、新しい店とも馴染みになってみたい。

注釈1: レントコントロール=市の規定で、テナントは一度アパートを借り始めると、周辺の家賃の高騰に関わらず、住み始めた時の家賃で払う事が出来ること。大家が値上げをしないように、テナントの権利を守ること。

10/18/2015

The New Wheel

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The New Wheel

I am sorting business cards from San Francisco. I found them in the Green Festival last year. 
It's good to know they are electric bike in San Francisco.
Just because it is hard to ride on the hill there... 

http://newwheel.net


10/15/2015

Julia Morgan book

I am reading this book now. I learned about her in Bay Area arch class. She was a Oakland based architect. easy to read and good book. 



9/26/2015

XeLa = Shay - La

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Asian and African import shop at the heart of Noe Valley in San Francisco.

I don't remember when I went there but I have the business card.

Antique and authentic.

Wholesale and Retail




from their website:

http://xelaimports.com


Wok Shop Cookery and Crockery Chinatown

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I went there in SF and it's good shop. now they have a online shop.

http://www.wokshop.com


9/18/2015

市バスのアナウンスについて…

サンフランシスコの市バスですが、去年久々に乗ったら車内アナウンスが、英語とスペイン語と中国語の3ヶ国になっていました。
中国系の市長だからか、中国系移民の人口が増えたからか? 

8/16/2015

アパートを探すまで - サンフランシスコ 

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アパートを探すまで

 住居の話。大学の寮や語学学校提携のホームステイなら学校付属なので住むところはすぐ見つかるが、実際にサンフランシスコでアパートを探すのは至難の業だ。学内やスーパーなどに貼られた広告を探して連絡したり、Craigslist(クレイグズ リスト)というサイトのhousing(ハウジング)の広告を片端から見まくって、自分にあう広告を探してきて、相手にメールや電話をして、返事があれば実際に会う約束をして家を見て廻る。ルームメイトやシェアハウスの募集の時は、就職活動の面接のように、自分と住人が合うかどうか、住むのに適しているかいろいろと質問される。選んでくれる時は後日返事をくれるが、合わないと判断された時は、返事をくれない場合も多い。しばらく待って連絡がなければまた降り出し。一人部屋を探す場合は、不動産屋やアパートのオーナーに直接部屋を見せてもらうが、その時はもっと面倒で、大家に銀行の残高証明書と、ソーシャルセキュリティー番号を提出する必要がある。大家は、ソーシャルセキュリティー番号からクレジットレポートをネットで取り寄せて、悪い履歴がないか、(犯罪歴、家賃滞納など)チェックすして、住むのに適しているか判断する。その結果が出るまで数日待たなくてはいけない。クレジットレポートというのは、ソーシャルセキュリティ番号の中に、アメリカに生まれ育った人の全ての情報が入っていて、犯罪歴、学歴以外にも、トラブルや、家賃滞納などで、アパートなどの住居から追い出されていないか、預金がどれだけあるかまでわかるため、サンフランシスコでは不動産入居のための判断材料にされているものだ。外国から来たての留学生などは、アメリカでの住居歴がないので、クレジットレポートを調べてもそういう履歴がないので、受け付けてくれない事が多い。人によってはアジア人だという事だけで、差別的に拒否する人もいる。日本からの仕送りの入った預金通帳のコピーを見せても、「これでは意味がない」、と言われた事も多々あった。後から知った事だが、日本人の場合、日本町のジャパンセンターや日系人のやっている不動産屋ではクレジットなしでも入れてくれるところもあるそうだ。日本人で新規で来る留学生や駐在員がいるのをわかっているので、それを考慮した物件を紹介してくれるようだ。ただ、駐在員家族をターゲットにした物件は高いイメージがあったので、ある事がわかってからも頼らなかった。


 結局、Craigslistにのっているアパートをいろいろあたって、受け入れてくれたアパートに住んでいたが、そこに行き着くまでは、「レジデンスクラブ」と言う長期滞在社用ホテルを探して住んでいた。レジデンスクラブは、1週間以上から滞在出来るホテルで、ずっと住んでいるローカルの人もいれば、留学や仕事や長期の旅行などで来ている外国人も沢山利用している。クレジットレポートなどの難しい審査は要らず、大抵空きがあれば、2つの写真付きIDと、1ヶ月か2ヶ月分の家賃を前もって支払えれば入れてくれる。短期旅行の場合は1週間分でOK

8/13/2015

『サンフランシスコ路上観察 Vol. 1』

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BCCKS からの電子書籍と紙本、
他の電子ブックサイトからも読めますヨ。 サンフランシスコ路上観察 Vol. 1』 Tomoe Nakamura著

7/18/2015

コインランドリー

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コインランドリー

 日本の住まいでは大抵洗濯機があるので、コインランドリーを使うことがない。日本のコインランドリーの状況自体よくわからないのだが、大きな違いは、アメリカは一般的に日本のように服を干すことがないので、サンフランシスコのアパート住まいの人はコインランドリーで洗濯機も乾燥機も使う。コンドミニアムや一軒家の場合は家の中にランドリールームがあって、それを使う場合もある。アメリカでも田舎では家の外に洗濯物を干したりする場合があるが、やはり都会では盗難を恐れて外には干さない。干しているのは中国系住民位だろうか。滑車のような器具を使って器用にアパートの壁から壁にひもをかけて干している。

 日本のコインランドリーは人が常駐していない場合もあり、ただ洗濯機を使いに行く、という意味で、コインランドリーという言葉を使うが、アメリカ英語ではlaundromat(ランドローマット)と言って、「洗濯屋」のような意味があり、コインで動く洗濯機と乾燥機があり、場所によっては、プレスと言うアイロンがけやクリーニングも追加サービスでやってくれる。日本のコインランドリーとクリーニング店を兼ねた感じ。オーナーさんも客の服や私物の盗難の見張り役とコインの両替屋も兼ねて常駐しているところもある。アメリカの洗濯、乾燥機は、クォーターコインで動くが、店によって値段が違い、入れるコインの数が違ってくる。両替機もあるが、壊れていたり、コイン切れだったりすることも多い。店に誰もいないところだと、誰かが他のお客が洗っている服を持って行ってしまう場合があるので、店の人がいてくれた方が安心する。

 安いのはラテン系のランドローマット。お客さんもラテン系の人が多く、オーナーさんですら英語をあまり話せないことがあるので、ちょっと不安になる。でも慣れて来ると親切に応対してくれる。こちらもアジア人なので、「マイノリティー同士」、みたいな感覚になるのかもしれない。大きいところはケーブルテレビでラテン系のチャンネルがかかっていて、スペイン語のニュースやドラマが流れている。みんな洗濯、乾燥が終わるまで1時間以上はそこにいるので、テレビを見たり、ご近所さんと話をしたりして時間を過ごす。残念ながら私は、少ししかスペイン語がわからないので、そこのテレビは時間つぶしにはならなかった。本や雑誌や学校の宿題を持参して、時間をつぶしていたが、周りの人達を観察するのも面白かった。入り口の壁には「車を売ります」とか「英語教えます」といった広告が貼ってある。ランドリーは情報交換、コミュニケーションの場所でもあるのだ。例えば、引越ししたてで近所に知り合いも誰もいない時、ランドリーにいる人に声をかけて顔見知りを増やす、というのもありだ。ランドリーで会った人が、道で歩いていると(ああ、ご近所さんなんだな)と確認することが出来る。

 丁寧に応対してくれるのは中国系のランドローマット。中国人はさすが商売上手な人が多いのか、アイロンがけやクリーニングサービスをしてくれるところは多い。お客さんが並んでいる間に、ちょっとの間アパートに戻っていたりとかして、店から出ている間に、洗濯や乾燥が終わっている時があったが、気を利かせて、乾燥機から服を出して、畳んでおいてくれたことがあった。その辺はアジア人の細やかさなのかな、と思う。次に待っている人がいる時は、礼儀として、待っている人が服を出してカゴに入れておいてくれる事もある。両替機もあるが、中国系、ベトナム系のオーナーさんのランドローマットでは、昭和の日本の電車の車掌さんのような黒い大きながま口を首からぶら下げて、両替をしてくれて機械より頼りになる。(笑)


 2014年にサンフランシスコに行った時、ホテルやシェアハウスで、新型の機械を使っているところがあって、2000年以降住んでいた時は、どこに行っても古い洗濯機、乾燥機だったので驚いた。街じゅうのビルの建設ラッシュだけではなく、インテリアや電気機器迄全てが新しく、おしゃれになっている感じだ。以前の乾燥機だと、長時間乾かしてもちゃんと乾かなくて、湿った感じがあったが、新型乾燥機は、ちゃんとぱりっと乾いていた。サンフランシスコ市内では不動産が高いのでシェアルーム、シェアハウスが当たり前になっているので、その新型電機機器もみんなシェアーだ。せめてマイホーム、マイランドリーマシーンがあればな、と思う。


6/29/2015

サンフランシスコのアパート

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サンフランシスコのアパート

 まず、アメリカでは普通の「アパート」はapartmentという。日本でいう「マンション」のことは、「大邸宅」、いわゆる「豪邸」という意味になる。「コンドミニアム」は部屋がいくつもある日本でいう「高級マンション」にあたる。ワンルームのアパートのことは、studio(ストゥーディオ)、部屋数が増えると、ベッドルームの数で2 bed roomとか3 bed roomという。日本と違い、ストゥーディオでもキッチンは別についている。アメリカのお風呂はユニットバスとは限らないが、シャワーやバスタブとトイレが部屋に一緒にあるタイプ。アメリカのホテルやモーテルはユニットタイプが多いが、アパートの場合は浴槽があって、ちょっと離れて洗面台とトイレがついている。サンフランシスコでは、大抵シェアハウスやシェアルームをするので、その場合、ベッドルーム以外は共同で使うので、誰かがシャワーを浴びている時にトイレに行きたくなったら困る。アパートの場合は、家具付き、家具なし、どちらもある。カーベットや電灯は付いている。シェアーで入居する場合は、大抵以前からいる人が家具や日用品を揃えているので、買い揃えなくてもいい。いきなり身一つで移ってこれる。電機、ガス代は、家賃に含まれているので、契約を始めると同時に、大家さんが電気とガスを通してくれる。契約は自分でしないといけないが、アメリカは電気とガスは同じ会社が運営していることがあり、契約の手続きは一回で済む。例:PG&E。電話の接続は、自分で電話会社に電話して契約するか、電話会社提携の事務所に出向いて手続きをする。携帯やスマホが出回る前は、ルームメートと同じ電話機を使い、領収書を見て折半していた。インターネットはまた違う会社を探して接続する。電話やネットの会社、街の情報などは、学生なら、入学オリエンテーションの時にもらえる冊子や、日本街や日本食レストランなどにある、日本語のフリーペーパーの中の広告も参照にできる。

 最近は新しいコンドも増えて来たが、サンフランシスコは1906年の大地震を経てからも、設計図を保存して古い洋式の建物を守って来た。外観がオシャレで魅力的だが、住んでみると、そのおかげで不便なところも多い。まず、アパートの上の階に住むと、階段かエレベーターで上の階に上がらないといけないが、古いアパートだと、エレベーターが、縦に開く木の扉と、横開きの鉄の扉の二重扉なっているタイプが多い。そのため、大きいトランクや家具などを部屋に運ぶ時には、一人だと困る。荷物がかさばる場合は、ルームメートや同じアパートの人に引き戸を持ってもらって、エレベーターに乗り込んだりした。また、不便なのは、ドアを少しでも開けておくと、エレベーター自体が動かなくなるので、他の階で誰かがエレベーターのドアを明けっ放しにしている時は、自分の階にエレベーターが来ないので、階段で上がり下りしていた。
 アパートには、建物に共同のゴミ捨て場と洗濯機がある。ゴミ箱は、一階の裏口にあるが、建物によっては「シュート」という、穴の開いた鉄の管が上から下までつながっていて、瓶缶ゴミは、自分の階の廊下にあるシュートのふたを開けて、捨てていた。他の人がビンカンを捨てると(カンカラカン!)とシュートの中で音が反響するので、すぐわかる。難点はゴミの臭いでシュートの穴からゴキブリが出入りして、部屋までやってくること。
  アパートにはキッチン台やコンロは備え付けてあるが、配管が古いので日当たりが悪く、奥まったところにあるキッチンだと小さいゴキブリがわく。日本のゴキブリは触れないが、サンフランシスコででたやつは、日本のアブラムシみたいな小さいヤツなのでまだ殺せた。お風呂やトイレの配管も古くてパイプが細くて流れにくかった。変な話トイレをすぐに詰まらせていた。浴槽はビクトリア調の古い四つ足が着いたデザイン。普段見慣れているタイプだと長方形で壁や地面に埋まっているが、古い浴槽は、四つ足の下は空間になっていて、地面のタイルが見えている。そのため、浴槽に入るときは、お椀の中に「よっこらしょ」とよじ上って入る。シャワーも壁の上に固定されていて、取り外しできないので、浴槽の上に立って背伸び気味にシャワーを浴びていた。背の高いアメリカ人なら普通に届くのだろう。湯船は浸かろうと思えば浸かれるが、日本のより浅い。もちろん湯沸かし器などはついていないので、熱いお湯を水道から入れて、後でぬるま湯を足して調節してから湯船に入り、首まで浸かるように、寝転がるように浸かっていた。
 洗濯機は、私の住んでいたところはどこもついていなかったので、外のコインランドリーまで持って行って洗濯していた。面倒だが、サンフランシスコでは常識的なこと。乾燥も大抵乾燥機を使っていた。そのため、25セントのクオーターはいつも洗濯用に溜めて、メッシュのランドリー袋に汚れた服を入れて、週一回学校のない時に洗濯に行っていた。店によって値段も雰囲気も違う。場所によっては放っておくと取られる場合があるので、面倒でもずっと待って、見張っていないといけなかった。

 絨毯や電気器具はついていたが、家具やこまごまとした生活雑貨はなかったので、リサイクルショップで安くていい感じのデザインの机や椅子を買って運んだ。暖房器具は、ガス式の暖房器具がアパートの窓際辺りに備え付けられていた。寒い時は何もしなくても自動的に作動していたが、サンフランシスコは外は朝晩寒かったが、中にいると意外と暖房がなくても過ごせたので、エコな街だなと思った。


参考サイト
サンフランシスコ地震

https://ja.wikipedia.org/wiki/サンフランシスコ地震

gay parade Japanese newspaper

毎日新聞から… 
ずっとgay parade または pride paradeと言って来たので、
「性的マイノリティーパレード」(日本人が考えた? は逆に違和感を感じますが、

ともかくマイノリティーうんぬんよりサンフランシスコの年間イベントの中でもかなり盛り上がって、楽しいイベントなので、今年のはゲイマリッジの解禁のニュースも重なってかなり盛り上がってそうなので、行きたかったなあと思いました。(*^^*) 


6/02/2015

サンフランシスコのバス 4. バス停

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     4 バス停

 サンフランシスコのバス停は大抵がプラスティックのガラスで覆われている。お尻がちょこんとのせれる長方形の折りたたみ椅子が3つ、ガラスの内側に止めてある。バス停の外側の上部に路線のバスの番号と、バスルートマップがついていて、行き先がわかるようになっている。サンフランシスコ郊外の住宅街では、バス停の建物がなく、電柱やポールに白いペンキで番号だけ書いているところもある。広告が建物の両側にあって、夜になったら広告板が光るようになっているので、多少は安全だし、運転手もバス停で待っている人が見えると思う。
 2009年に入ってバス停がエコ仕様になった。2013年にかけて、以前のバス停から順次入れ替わって行ったそうだ。ヨーロッパでも交通機関のエコ化が進んでいるのをニュースで見ていて、サンフランシスコの交通のエコなアィディアには注目していた。以前は屋根は、円形の白い屋根だったが、新しいバス停は赤い波形のアクリル板で、ソーラーパネルが設置されている。波形の屋根にはLED照明もついていて、夜になると屋根自体も光るようになっている。少しだけ難点をいうと、サンフランシスコは霧の街なので、太陽光がどれだけ蓄積されるのか?という疑問。それと、屋根も壁も薄い素材で出来ているため、待っている時の風よけにはならない。前のバス停の方がしっかりしていたので、わずかだが中に入ると風よけになった。赤い波形の屋根のデザインについては、「先進的なデザイン」と言う人もいれば、「飲み屋のネオンみたいであまりイケテない」という人もいる。変わったのは屋根のデザインだけではなく、バス停の内側に取り付けてある電光掲示板もLED仕様で新しくなり、wifiもつながったため、直近で来るバスの予告が、より正確に出来るようになっていた。わからないことがあれば、311番に電話をかければいい。インターネットのnext busというサイトでも、次のバスが何分後に来るかを調べることが出来るようになっていた。また同様のスマホアプリも幾つかあるので便利。時刻表がなくても新しいバス停なら待ち時間の不安はないと思う。
 もう一つ驚いたことが、以前のバス停の壁に入っていた紙の広告が、ネットがつながったことで、液晶画面が入り、動画広告やインタラクティブゲームになったりしていた。Yahooとコラボでネットゲームが出来るシステムのバス停もある。しかもバス停によってゲームの点数を加算出来るらしく、ちょっとした地域対抗ゲームみたいになっていて、面白い。アーチストとコラボして実際に触れる、デジタルインスタレーションになっているものもある。バスを待つことが楽しくなる。

参考サイト
SFMTA
inhabit.com
Fortune
nextbus
Fast Company




Reference:
SFMTA
inhabit.com
Fortune
nextbus
Fast Company

5/29/2015

About effect of SF restaurants

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The reason why the economic high rising is the based on the internet business (dot com people) but there are many slow food, organic food restaurant and cafe in San Francisco and Bay Area. They are good cooks and good food, and relatively expensive. Poor people cannot afford...
But they are on different local and international magazines and other media, sometime they import new branches in other cities in the US and other countries like in Tokyo Blue Bottle cafe.
Not only if it is affecting in San Francisco and Bay Area, for organic food restaurants, they tend to use food from farmer's market or individual farmers around the area. California is actually dry state, sunny and no rain, if farmer quits, they are more and more desert. So having many restaurants in the city make more farmers or individuals do farming and cooking their own food. So I think over all it will have a good effect. In my opinion.


5/25/2015

photobook Tenderloin Park SF

i made a photo book. This is less expensive one but came out with the good quality. thinking of making more...


For contents, (中身)
http://www.photoback.jp/Stage/Photoback/PBER-4532661505111549130














5/12/2015

サンフランシスコのバス  3. バスの乗客

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3 バスの乗客


 最近の日本の公共交通機関は、スマホや本で時間を潰して、なるべく静かに他人に迷惑をかけないようにして過ごしている雰囲気だ。私には横一列になってスマホをいじっているのが滑稽に見える。


 車社会のアメリカだが、サンフランシスコのような都市部では、結構普段から公共の乗り物を使っている人が多い。エコロジーを意識している人もいるし、市内の高い駐車料金を避けている人もいる。バスや電車の中で話す声のボリュームは普段と同じように高く、あまり他人に気を使っている、という感じはない。楽しい話が聞こえる場合は、こっちも笑えるのでいいが、人種間の噂話などは、差別的発言もあるので、あまり聞きたくない。大声で電話をかける人や、ブーンボックスと言われる大型のラジカセをドンドン響かせる若者もいる。ブーンボックスは他の乗客も迷惑そうな顔をしているが、夜はギャングが乗っている場合もあるので、みんな見て見ぬ振りをしていた。
 
 ある時、ミッション地区の16ストリートに向う、22番線に乗っていた。中学生か高校生位の黒人の学生のグループが乗って来て、周りに構わず大声で話していて、挙げ句の果てに、お互いに物を投げはじめ、ついには他の乗客にあたってしまった。当たった人はそれでも我慢していたが、周りにいた勇気ある白人の乗客は、ついに口々に「やめなさい!」と言って諭しだした。決まりが悪くなった生徒達はBARTの16 street駅でゾロゾロと降りて行った。ちょっと緊迫感のある瞬間だった。

 またある時は、込んでいるバスで立ってフラフラしていると、乗り合わせたロシア人のおばちゃんが、
「ちゃんとどっかもっと来なさいよ」と言ってきたり、気さくな黒人男性は、私を中国人と間違えて、
「ニーハオ」と挨拶をしてきたりする。めんどくさい時は会釈でやり過ごすが、疲れてイラッとした時は、
”I am not a Chinese.” (「中国人ではないです。」と返すと、
「ほー。ではなんだい。」と言うので、
「日本人」と返事をした。知らない人同士、バスの中で会話をするのが普通になっていて、都会の割には、良くも悪くもフレンドリーな環境だ。

 以前マイケルジャクソンが亡くなった日もたまたまサンフランシスコにいて、乗り合わせたバスの中で知らない人同士が、その噂をし合っていたのを偶然聞いて知った。(サンフランシスコ住民の情報網はsnsよりも早い!)と思いながら、その後ろで聞いていた。
 
 込んでいるバスで座っていると、かなりの確率で白人のおばあさんに、指で「立て!」といったような合図をされる。アメリカではアジア人は若く見られがちだが、そう言ってくる人は、結構健康そうでしっかりしている人だったりする。「立て!」と言われる時に限って、疲れてヘトヘトの状態で座っている場合が多いので、
「無理だ。」と言うと、何気に周りの人に、
「こいつは立ってくれない」、と愚痴りだすので、逆にいづらい感じになる。隣に座っていた20代位の男の子が、気を利かせて立つと、
「本当はこの子が立つはずなのに」とまだぶつぶつ言っている。日本でも思うのだが、優先座席は、年寄りと病気の人どちらを優先するんだろう..とにかく、サンフランシスコでは、高齢者優先の雰囲気が暗黙の了解であるようなので、無理矢理立たされる、こともあることを覚えておこうと思う。


 遠距離乗る場合でも、バスの中でいろんなドラマがあったり、停車駅の放送がなくて、降りる場所がわかりにくいことがあるので、常にまわりに気を配っておかないといけないので、本やスマホなど見ている余裕はない。ましてやスマートフォンは、盗難に遭うので公共の場所での仕様は控えた方がいい。日本のように(バスや電車の乗客が並んでスマホをいじくっている)、という光景はまずあり得ない。

続く.... 

4/16/2015

サンフランシスコのバス 2. バスドライバーの流儀

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     2 バスドライバーの流儀

 バスドライバーさんの接客について、アメリカのでも基本的なバスの運転手の規則や乗客の対応の仕方など決まっていると思うが、ドライバーによって乗客への対応がかなり個性が違うと思う。例えば、降りる時にお礼を言っても無視する人や、一人一人にちゃんと挨拶をしてくれる人、顔見知りとだけ長々と話をしながら運転している人など。サンフランシスコのバスはバスの前から乗車して運賃を先に払うシステム。時折後ろから無賃で乗車して来る人がいるが、貧しそうな移民なら黙って乗せてあげる運転手もいれば、頑として乗せない人もいる。ただ犯罪に近い、暴力や口論沙汰なら運転席にある連絡ボタンから警察を呼ぶ場合もあるが、無賃乗車で警察を呼んだ運転手は見たことがない。日本なら「きっちり運賃を払って頂きます」、と言われそうだが、無賃乗車を許している理由は、「多文化、多民族のサンフランシスコならではの寛容さ」、と捉えられているようだ。
 サンフランシスコの市バスは、路線によって長距離を走ることになるが、住んでいた時に驚いたのは、乗っている途中でいきなりドライバーが休憩しだしたことだ。バスに乗っていて、いきなりカルトレインのターミナル駅の脇で停車して、ドライバーが降りてしまった。一瞬「故障かな?」、と思って待っていたら、その男性運転手はもう一度バスに乗って来て、
 「今から僕は5分休憩だから、急ぐ人は降りて他のバスを捕まえて下さい。」
と言って、またバスを降りて、タバコを吸い出した。(運転手の休憩に付き合わされるのか)と思ったが、カルトレイン駅の周辺ではあまりバスも来ないため、そのまま乗って待っていた。今思うと、一ブロック歩けば、ミュニの路面電車の乗り場もあったが。結果的にバスが停まりやすい、交通量の少ないところで休むことになるので、あまり他のバスが通らない場所になることがある。日本だと始発駅や営業所などで運転手が交代をして休憩をすると思うが、サンフランシスコのバスは時刻表がないため、運転手の休みやすいところで、それぞれの判断で休むようだ。どちらかというと、個人タクシーのように、自分のバスの運転には自分で責任を持つ、ということなのだろう。日本では「お客様第一」とか言われるが、サンフランシスコでは働く人の意志も優先されている。それは、バスドライバー以外の職業でも思うことがあった。乗客の方からすると、乗客が急いでいるかどうかは無視されているようだが、運転手の立場からすると、運転手の疲れがたまらないように休憩しながら走れるのでいいと思った。その時乗っていた乗客も誰一人として文句を言う人はいなく、大人しく待っていて、急いでいる人は自主的に降りて、どこかへ行ってしまった。

 日本では「空気を読む」人が好かれがちだと思う。私は空気を読み合う人間関係があまり好きではない。日本では考え方似ていると話が円滑にいくと感じる人が多いが、多文化、多民族国家のアメリカでは違っていて当たり前という考え方なので、相手によって対応を変える必要がおこる。サンフランシスコのバスの運転手が時折乗客と話している会話がある。中国系の乗客がバスの運転手の横にやってきて、立って目配せをしている。日本人だったら、(この人は次で降りたいのかな)、と、想像するかもしれない。だがサンフランシスコの運転手は平気で次のバス停を通り過ぎてしまう。その乗客は、
 (え!)、と思って、
 「今のバス停で降りようと思ったのに!」と抗議をする。すると、運転手は必ずと言っていい程、
“I am not a psychic.”(私は超能力者じゃないよ。)「降りたければベルを鳴らすか、口でそう言ってくれないと。」と言う。
 「ベルを押して下さい。」と言うのはわかるが、「超能力者じゃない」というツッコミにいつも笑いそうになる。アメリカでは自分がしたいことの意思表示をはっきり示さないと、余計なトラブルになるかもしれない。相手に空気を呼んでもらおうと考えない方がいい。

 黒人の運転手は特に個性が豊かだと思う。明るくて好き嫌いがはっきりしている。夕方のラッシュのバスの中で乗客が口々にわがままを言い合っているバスがあった時、黒人女性の運転手はマイクを使って明るく乗客の協力を促していた。
 彼女は、
 「みんな隣の人と挨拶して友達になって、譲り合ってね!」
 なんか幼稚園の先生が幼稚園児に語りかけるような感じで可愛いと思ったが、(多民族で相容れない市民が馴染んで行くのはこういうところからなんかな?)、と少し感動した。乗客は手を叩いて、降りる時に「あなたの誘導素敵だったわよ。」と声をかけて降りて行った。逆に言えば、日本では毎日。「お疲れのところ」とか「傘をお忘れにならないように」とか言った、いろんな車内アナウンスが流れるのが自然になっているが、そういった「気遣い」の車内アナウンスがない国では、「アドリブ」の「気遣い」があった時にすごく感動する。

 そういった感動するドライバーもいれば、からかわれた思い出もある。初めてオークランドでバスに乗ろうとした時、バートの駅を降りてバス停を探していると、いきなりバス停に入ってきたバスを見つけたので、発車するのかと思って走って行くと、私に気づいたドライバーが走りかけて、諦めかけたら、また止った。また近づいて行くとまた走り出して、私が止るとバスを止める。結局バスのところまで来て乗り込んだら、
 「走って来るなんて、アハハ。」
 と笑っていた。都市部のサンフランシスコと違ってオークランドはのんびりしているからか、アジア人はせっかちだと思ってからかいたかったのか、ようするに遊ばれていたようだ。そのドライバーにしたら、必死で走って来る感じが面白かったのか、かなりウケていた。日本では運転手が乗客をからかうなんて考えられないと思うが、それ以来、ベイエリアでバスに乗る時、乗れるかどうかわからない時はあえて走らないようにしている。



3/25/2015

サンフランシスコ、エッセイ: サンフランシスコのバス 1. 市内の路線

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     サンフランシスコのバス

     1 市内の路線



Light Rail(ライトレール)と言われるミュニの路面電車は別として、サンフランシスコ市内を走るバスは、ミュニバスのディーゼルカーと電動バスの二種類。52の路線が街の至る所に走っている。路線によって本数がまちまち。ダウンタウンや人口の多い地域は本数が多く、5分10分おきに来るが、住宅地や工業地帯などは本数が少なく、20-30分来ない事がある。その分を地下鉄や路面電車などが補っている。私はのんびりしているので、待つのは苦にならないが、サンフランシスコは夕方になると寒くなり、風も強くなるので、夕方以降バス停で寒い思いをするのはちょっと辛い。バスが来る頃には冷えきってボーッとしてしまうこともある。アメリカの都市の割には比較的交通の便はいいが、やっぱり車があれば便利だな、と思う。


 マーケットストリート沿いは、いろんな方向にバスが通っているので、目的地によって違う番号の路線に乗る。

 マーケットストリートからチャイナタウンを通ってフィッシャーマンズワーフ方面に行く路線は、10, 12, 30, 91の4路線。深夜便の91番を覗き、昼間は中国系住民と観光客で込み合っている。このバスにストレスなく乗りこなせたら、他の混んでいるバスは余裕だと思う。中国系の人たちは、押し合いへし合い乗って来る割に、ちゃんとお年寄りには席を譲り合って乗っている。私は持病はあるが、アメリカでは見かけは若く見られるので、この路線では、疲れている時でもほとんど立っていた。ただ、朝夕のラッシュアワーだと、本数が多く、違う路線のバスが同時に来ることもあるので、待つことなく乗れる。ダウンタンの中でアジアを感じられる場所なので、よく行く場所だ。

 ダウンタウンのGeary St.(ゲーリーストリート) を通る38番線は、大きな通りを通る路線。普通のバスもあるが、急行を表す38L (LLimited)や特急を表す38X (XExpressの意味) も走っている。急行や特急バスは止まらないバス停がある。ちゃんと見て乗らないと、行きたいバス停に停まらないことがあるので要注意。(以前郊外に住んでいた時に9番のXに乗ったら、高速道路に上がってしまい、降りたいバス停を通り過ぎてしまった。それで、高速を降りた所のバス停で降りて、また普通バスで逆向きに戻って来たことがあった。)ゲーリー線はサンフランシスコの西の端迄行くのに便利で、Japan Town(日本街)やオシャレなFillmore street(フィルモアストリート)Golden Gate Pak(ゴールデンゲートパーク)やPresidio(プレシディオ)方面などに行ける。コールデンゲートパークの美術館や日本庭園などに行く人、郊外の住宅地に住んでいる人の通学、通勤などの足にもなっていて、いつもどの線も込み合っている。Clement street(クレメンテストリート)やIrving street(アービングストリート)は観光地化はされていないが、中国系の店が集まっていて、俗にセカンドチャイナタウンと呼ばれている。比較的地価が安い住宅地に家を購入した中国系の人が住むようになって出来た地域だが、最近は中国系の店だけでなく、白人がオシャレな雑貨屋や本屋を出していたりもするので、街歩きとしても楽しい。当然そこに住んでいる中国系の人達も、便利なゲーリーバスに沢山乗っている。クレメンテストリートに行った時は、30分ぐらいかかったので、サンフランシスコって意外と広いな、と思った。観光地の、ダウンタウンのチャイナタウンに住んでいる中国人達より気分がゆったりしている気がした。それはどこの国の人達も同じで、都会の人はなんとなくせかせかしていて郊外にいる人はゆったりしている。バスの車中で自分の降りたい通りを隣の中国人女性に尋ねてみたら、周りにいた中国人2、3人が、一斉に降りる場所を教えてくれた。ダウンタウンのチャイナタウンだとみんな自分のことで精一杯という感じ。郊外に行くバスに乗ると地域による人の気分の違いも見られて面白い。のんびりした人に囲まれて、自分も気分がゆったりして来た。

 Van Ness(バンネス)線は、4749番の両方が走り、47番はマーケットストリートから、観光地のピア39があるBeach street (ビーチストリート)間の往復。49番は、バンネスストリートから今流行りのミッションストリートを越えて、サンフランシスコの南側にあるCity College(市立短大)迄をつないでいる。両方とも2車線の大通りを通り、主要な場所をつないでいるので比較的本数がある。バス停の間隔も長いので早く走る。以前通っていたSan Francisco Art Institute(サンフランシスコ アート インスティチュート)やAcademy of Art University(アカデミーオブアーツ大学)に行く時によく利用していて、馴染みのある路線。元軍事施設だったFort Mason(フォート メーソン)は、海を臨む倉庫がある地区で、アートイベントやフードトラックが集まるOff the Grid(オフ ザ グリッド)というイベントなどが開かれる。日本でいうコンベンションセンターのような貸しイベント施設になっている。2014年の旅でもイベントで何回か行ったが、海が近いので夕方になると寒くて風がきつくなる。フォートメーソンからバス停のあるバンネスストリート迄少し歩かないと行けないのだが、寒いので、(昼間は半袖でも暑かったのに、なんで帰る時はこんな寒い所を一人であるいてんねん)と、愚痴りながら歩いていた。そういう時に限ってバス停にたどり着いてもバスがなかなか来ない。

 どちらが先にくるかは賭けになるが、バンネスストリートの一筋東側の、Polk street(ポークストリート)を走る19番線は、細切れに停車するが、ポークストリートはオシャレな店も多いので、街歩きをしながらバスを待ったりもできる。ただし、シビックセンター付近迄下って来ると、怪しそうな人も乗って来るので、ローカルの人との遭遇を楽しむ気持ちの余裕があるといいと思う。

 バンネスストリート沿いの店で記憶にあるのは、お世話になっていた銀行や画材屋さん。安くて美味しいビザ屋さんやコレクションが多いCDショップなど ポークストリートの方が行きつけの店は多く、巨大なコーヒー豆を挽く機械がレジ横にあり、コーヒーのメニューも豊富でオシャレな音楽が流れているインターネットカフェ。(今でいうサードウェーブカフェ)壁に大きなモダンアートがかけてあって、よくそこでネットをしたり、デッサンをしたりしていた。他にはタイやベトナムレストランや、スイーツのお店。スイーツやアイスは美味しくて中国系の人がやっていて比較的安かった。中国系スーパーは日本の食材もあり、チャイナタウンの店とは違って愛想がよく、英語も話せるので週一で食材を買いに行っていた。白人が個人経営しているレンタルビデオ屋はなぜかJ horror (日本発のホラー映画)がよく置いてあり、店員の好みに流されて、Jホラーにはまって借りていた時期があった。いい雰囲気の古本屋もいくつかあり、アート系の古本屋では芸大にいた頃、学校の課題のリサーチがてらにアーチストや写真家の本を物色していた。スピリチュアル系本屋では、気功の本やヨガのビデオ、セージの葉やインドの線香など、マニアックなグッズを買ったりしていた。世界中のスピリチュアルな本や、ディープな健康本や宗教の本がいろいろ置いてあった。他にも韓国人のおじさんが経営していた写真現像屋さん。写真を勉強していた時は、写真のことを教えてもらったり、現像代をまけてもらったりしてお世話になっていた。このポークストリートでも、最近の景気の変化で、これらのほとんどが閉店していて、新しいブテッィクや雑貨屋やオルタナ系のギャラリーがオープンしているようだった。雑貨屋ブームは日本だけだと思っていたら、サンフランシスコでも、グリーティングカードやアート系の本やデザインTシャツを置いているいろんな雑貨屋さんが増えていた。

 ミッション地区にはバートで行くのが便利。16 street駅か24 street 駅で降りると一番賑わった通りに出る。バスはバンネスからやって来る49番か14番がある。14番は急行や特急もあり、owl(フクロウ)という深夜便もある。リーマンショック後から、物価が安いミッション地区に人が移りだしたが、人が住みたい理由は交通の便の良さもあると思う。今ミッションはサンフランシスコ一熱い地域になっていて、新しくモダンなデザイナーズマンションも続々と建築中で、店もいろいろと、いれ変わっている。ミッション地区に住んでいた時があったが、仕事を手伝っていたメキシコ人の友人の仕事終わりに24 ストリートのあたりにあるコインランドリーに行ったりしていた。ラテン系の人が経営していて、ラテン系の利用者が多く、安くて規模が大きい。天井からテレビを吊り下げて、ケーブルテレビでスペイン語の放送を流していた。入り口には掲示板があり、スペイン語で中古品を「売ります。」「買います」と言った広告が貼ってあった。コインランドリーは、ラテン系住民のコミュニケーションの場にもなっていた。広告は主に中古車や家具などの生活用品。他に英語教えます、と言った広告もあった。噂ではミッションはドラック売買やギャングなどで夜が危ないというが、最近は以前程でもないと思う。ただ、時折夜のバスには、若者が、大きなラジカセで大音響をかけたり、バスの窓を叩き割ったりすることもあるので、あまり慣れていない人はオススメではない。対照的に、隣のValencia street(バレンシアストリート)は、雰囲気が変わり、白人向けのオシャレなレストランや小売店があるので、比較的安全だと思う。今はどちらの道もいろんな種類の店があるが、元々ミッションストリートは、ラテン系の店が中心だったため、通りを一つ隔てただけで、違う国に来たぐらい雰囲気が違っていた。



  ここ迄に紹介したバス以外は、本数は比較的少なく、バス停でバスを待つのを覚悟して向うか、路面電車や地下鉄を併せて乗る方法を考えて行くのがいいと思う。待ち合わせなどで時間が決まっている場合は、30分から1時間位の時間をみて向かう。ただ、鈍行だと一つ一つの筋を停まったり、バスが込んでいてなかなか進まなかったり、事件やアクシデントがあって途中で降ろされたりすることもたまにあるので、その分の時間もみて行動した方がいい。ある時は、ビジネス街の中を通る路線で、ドライバーが「途中で道路工事をしているから」と、違う道を通りだして、その前にアナウンスで、「回り道をするので、途中の道で降りたい人は降りて下さい」、と言っていた。慣れたローカルの客は文句も言わずに目的地の近くの道で降りて行った。また別の時は、午前中の通学途中で、バスの後方で暴れだした人がいて、ドライバーが警報ボタンで警察を呼んで、自分も含めた他の乗客はそこで降ろされた。案の定私は授業に遅れて、先生に後で理由を説明したことがあった。時間の予測が出来にくい分、やはり住むなら車か自転車が欲しい。ただ、ダウンタウンでは駐車場代が高く、路上駐車場も早い者勝ちで見つかりにくいので、車を持っていても、バスなどの公共交通機関を利用する人も多い。




参考サイト

SFMTA (Municipal Transportation Agency)


Fort Mason Center

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