12/05/2014

ヒッピーMさん

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edited San Francisco essay
サンフランシスコエッセイ編集しました。

     ヒッピーMさん  
 
 ストリートアーチストにはいろんな人種、民族の人がいる。(アート屋台をやっている人、という意味で別名アートベンダーともいう)アメリカ人アーチストはもとより、メキシコ人、ペルー人、キューバ人などのラテンアメリカ系移民、中国系(ほとんどが南部の広東語圏の人達だが北京からの美術学校出身者も)、ロシア人などの東欧系やアフリカからの移民もいる。まさに世界の縮図のよう。


 私がストリートアーチスト達と知り合った当初はいなかったが、日本に帰国して再度サンフランシスコを訪れた時に、日本人にも会った。仮にMさんと呼ぶが、(2014年現在)70代位のストリートアーチストのベテラン。最初に会えなかったのは、心臓を悪くして入院していたからだ。その時の後遺症で片耳が聞こえない。以前は美術を勉強しにフランスなどにも行ったが、彼の時代はヨーロッパにも今以上アジア人差別があり、ニューヨークに渡って来たらしい。詳細はわからないが結果的に波瀾万丈な人生があり、サンフランシスコの北部のナパバレーの日本食堂でバイトしているというようなことも聞いた。今は70だが40代の白人の彼女がいて、彼女と住んでいるらしい。

 ヒッピーのように一人で世界中彷徨っていたが、実は日本に奥さんも子供もいて、失踪状態になっていた。海外に失踪しているお父さん、ってどんな感じだろうか?長年日本を離れて、親類の都合で一時帰国した際には、Mさんは死んだ事になっていて、お葬式もすませてお墓もあったらしい。そのため、戸籍もなくなっていて、日本に戻った時に戸籍復帰の手続きをしたという。死体もないのに勝手に戸籍が消されるなんて日本の役所も怖い。 

 Mさんは格好もヒッピーっぽく、皮のテンガロンハットに皮のベストを羽織り、ごつい指輪をしていつも葉っぱを吸っている。隣で売っている知り合いが、臭いが伝わって来るので分かると言っていた。いつも吸っているがおかしくなっている感じでも危険でもない。時折話が堂々巡りしたり、笑い出したりすることはある。1セントコインを加工してネックレスなどを作って売っている。たまに日本語を話したい時に、気晴らしに話しかける。知り合いとは20年来の友達らしく、快くしてくれる。祖父と同じ名前なので多少親近感があった。訪ねた時、通りがかった人が、ちゃんと並べている商品をグシャグシャにしていき、機嫌を悪くしていたので、一緒に並べ直してあげたことがあった。周りにはいろんな人が通り、商品を触られたり、取られたりする事が日常的にあるので、気を張っていないといけない。東京の出身らしいが、長いこと日本に帰っていないので今の日本のことはあまり知らない。でもジャパンタウンなどに日本語のフリーペーパがあるので、基本的な情報は理解しているようだった。話をすると、「あの芸能人はどうしてる?」、とか聞いてきたりしていた。



Okami って名前が。。。(=_=;)
(写真は文章の内容とは関係ありません。。)


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